
初めてガンプラにスジ彫りをする場合、もっとも悩むのは「何の道具を使えばよいのか?」ではないでしょうか。
実際のところ、わたくしもよく聞かれます。
結論からいうと、いちばん最初は
「ハイキューパーツ ラインスクライバーCS」
or
「ファンテック スジ彫りカーバイト」
でよいのではないでしょうか?

と、一般的には言われるだろうが、この手の道具のアドバイスなんて、たいしてアテにならんな。人間なんて千差万別でピッタリと使い勝手が合う人間なんておらんのやからな。有効なアドバイスとしては、壊れやすいかどうか、くらいやな。






そもそも、わたくしはたくさんのスジ彫り道具を持ってるワケでもありませんし。
なので、下記の「今回の記事の対象者」をよくお読みになってくださいませ。
わたくしなんぞは5年くらいのガンプラ製作経験値しかありません。しかもちっとも完成しないし、コンテストなんぞにもだした事もないレベル。初めてスジ彫りする人よりはちょっとスジ彫りの道具を知ってるよ、レベルです。
なので、初めてスジ彫りする人におかれまして、参考程度にしていただければと思います。
上級者さまやプロモデラーさまたちを見ていると、デザインナイフとかカッターでやったりしてますが、それでスジ彫りが出来るようになるまでの道のりは長かったことかと思いますw
そして、その道のりを楽しめたと思います。
でも、一般ピーブルな庶民はそのレベルに到達する前にやめてるかとw
なので、普通にガンプ製作を楽しみたい人は、スジ彫り用の道具を素直に用意した方が良いかとわたくしは思います。
目次
なぜにスジ彫りカーバイトとラインスクライバーCSがよいのか?
冒頭で書いた結論、
初めてスジ彫りする人はスジ彫りカーバイトorラインスクライバーCSがよい
という点についてまず説明していきますね。
理由は主に3つ
- 入手しやすい
- お値段もお手頃
- 機能についても問題ない
1.入手しやすい
これ、非常に大事に大事です。
ガンプラ製作関連の道具ってのは、入手しにくいモノが結構あります。
例えば、スジボリ堂の「ショートパワーピンバイス1号」なんかは、めっちゃ便利な道具なのでいつも人気な製品。そのため、わたくしは入手にかなり苦労しました。発売日時に合わせて、パソコンの前でスタンバイしたりとかw
世間にはそういう製品が多々ありますが、ファンテックの「スジ彫りカーバイト」はとても入手しやすいです。
店頭だと、イエローサブマリンなんかでも取り扱っているので買いやすい。
Amazonでも、大体は定価で購入出来て、売り切れとかもあまりないご様子。
これは、「スジ彫りカーバイト」が人気がないとかそういうワケではなく、在庫管理をキチンとされているのではなかろうかと思います(モノ自体の大きさや価格帯、組織規模など、在庫管理には色々と理由があるのでしょうけども)。
実際のところ、使用している人も多いですし、あの長谷川迷人(@wanimeijin)さんも動画でスジ彫りカーバイトを使っている、というような事を言ってました(確か言っていたと思います。違ってたらすみませんw)。
参考 プラモ作りは見てナンボです!
ハイキューパーツの「ラインスクライバーCS」も、Amazonやハイキューパーツのwebサイトからは、ワリと入手しやすいです。
店頭については、正直よくわかりません(^^;)
イエローサブマリンでは見たことないかもなぁ(実際はあるのかもしれません)。






ただ、スジボリ堂さんも順次発売してくれたりしてるので、時期によってまた買いやすくなると思います(わたくしがBMCタガネを入手したのはかなり前ですが、定価で買えました)。
2.お値段もお手頃
先述しましたが、人気のあるBMCタガネですが、これはお値段的にはかなり高価(^^;)
素材や加工方法などによってお値段が違ってくるのだろうとは思います。
とはいえ、スジ彫りカーバイトやラインスクライバーCSは2000円前後。初めてスジ彫りをする人には、ポチリやすいお値段設定かと思います。
もし仮に、スジ彫りをやってみた結果、どうも自分にはこの作業は合わない、飽きてしまった、という事になっても2000円前後ならばまぁ精神的・財政的ダメージも少なくて済むでしょうw
3.機能についても問題ない
素材は各社で色々と違ったりします。
BMCタガネ
タングステン鋼
スジ彫りカーバイト
超硬合金(タングステンカーバイト)
ラインスクライバーCS
高炭素鋼









だって、わたくしはこれらの素材を扱うプロでもないし、模型雑誌のライターでもありませんから。まぁせいぜい、ググるくらいですよね。
ってな事で、一応ではありますが、例えばスジボリ堂のタングステン鋼なんぞをググってみますと。
鋼にタングステンを加えて耐熱性・耐磨耗性を高めた合金。切削工具などに利用。
引用-タングステン鋼(タングステンコウ)とは - コトバンク
そして、ファンテックのスジ彫りカーバイトは超硬合金(タングステンカーバイト)と、ファンテックのwebサイトに記載されおりますが、カーバイトってのは炭化物で、これは化合物の総称だと思いますから(違ったらすみませんw)、まぁ要するにタングステンって事ですね。
タングステンとタングステン鋼ならば、タングステン鋼の方が耐熱性と耐摩耗性が上って事?
それ、使っていて違いには全然気づけません!(笑)
まぁたしかに、BMCタガネならば1回彫れば済むところを、スジ彫りカーバイトは2回彫らなければイケないとかはあるかもです。
あと、上級者さまたちは、仕上がり具合が違うがあるかもです。
でも、初心者or中級者レベルなら、ほとんどは違いに気づけないですね。
なので、初めてスジ彫りをやるにあたっては、BMCタガネに拘らず、入手しやすいスジ彫り道具でよいかと。
もうね、ハッキリいって、初心者はどのスジ彫り道具を使っても大きな違いないですよw(結局!w)
これは、高価安価という事による激しい違いはないかと思います。
わたくしは、過去にスジ彫りカーバイトもBMCタガネも1回ずつ折った事がありますが、いずれも衝撃を与える系です(落とすor机の上に強い衝撃を与えて置いた)。
ツイートなんぞを見てると、捻って折ってしまう人が多いかと思います。
では次からは、わたくしが持ってるスジ彫り道具についてのメリット・デメリット、感想などを述べていきます。
微力ながら、今後スジ彫りを始めようと思ってる人の参考になれば幸いです。







ごもっともw
以下に述べるメリット・デメリット、感想などは、本当にもう主観なのであしからずw
予算度外視?ならばBMCタガネ
2.刃を立てる角度にかなり余裕がある(初心者でも大丈夫)
2.グリップが細い
BMCタガネのメリットについて
「私、定年退職後の隠居の身でありまして、晩御飯は寿司屋と焼肉屋を日替わりで通っております。そのような環境ですから趣味のための出費は惜しみません。なので、初めてのガンプラスジ彫り、一番良い道具を揃えます!」
と、いうような毎日楽しく生活しておられるお方におかれましては、ご予算に相当余裕があるでしょうから、もう最初からスジボリ堂のBMCタガネでもよいでしょう(笑)
スジ彫りを1、2度やって飽きてしまっても、大したダメージにはなりませんからね。
まぁそういう方は稀でしょうけども、いずれにしてもBMCタガネは初心者にも実はオススメな製品。
その理由は「月刊モデルアート 2018年10月号」における「各社のスジボリ用ツール 5本を使い比べてみた」という記事。その中で「BMCタガネ」に関してこんな記載がありました。
一部引用させていただきます。
刃の形状が鉋型なので彫る際は立てて彫る必要がありますが、この角度にかなり余裕があり、引き彫りに慣れてない方でも比較的すぐに慣れて作業できるようになるかと思います。
彫る際の角度に余裕がある事で、引き彫りに慣れてない方(初心者とか)でも比較的すぐに慣れて作業できるようになるかと思います、というのが月刊モデルアートさんのご意見でございます。
別な解釈をするならば
「適当な角度で彫っても、それなりに綺麗にスジ彫り出来ちゃう」
という事かと!(主観ですw)。
最初のウチは、スジ彫りするのにあまり角度とか気にしませんから(今でもしてないけど)、ある程度適当な角度で彫ってもそれなりに仕上がるというのは、初心者にはありがたいですねぇ。まぁ限度はあるでしょうけども。
つまり、「BMCタガネ」は、むしろ初心者にこそ使いやすいスジ彫り道具!
加えて、切れ味も抜群ですから、他のスジ彫り道具で2・3回かけて彫るところを1度で済んだりします。
BMCタガネのデメリットについて
中学生や高校生でガンプラのスジ彫りに挑戦しよう!という場合、いきなりBMCタガネを使うのはお値段的にはハードル高しっ!(^^;)
例えば、0.1mm幅なんかは、スジボリ堂のwebサイト見ると、お値段3,960円!
これを買うのは、清水の舞台からムーンサルトをいつもより多めに捻りを加えて飛び降りるくらいの勇気がいりますな。






そのあたりの幅は、むしろラインスクライバーCSよりもお安かったりとか。
BMCタガネは、サイズ幅によっては、むしろ他のメーカーのスジ彫り道具の方が高価だったりしますね。
なので、そのあたりは自分好みに合わせて買い揃えてもよいかもです。
不器用さんも大助かり!ラインスクライバーCS
2.持ちやすい
3.全サイズ幅のお値段同じ
2.コロコロ転がる
ラインスクライバーCSのメリットorデメリットについて
ラインスクライバーCSのメリットやデメリットについての詳細は、既存モールド彫り直し記事で詳細を書いてますので、そちらを参考にしてくださいませ。
スジ彫り失敗回避にオススメ!
最近のわたくしのスジ彫り方法としては、
ラインスクライバーCSで下彫り→BMCタガネで整える
という流れが多いです。
ラインスクライバーCSは、曲面とか難しい角度のスジ彫りでも大体対応出来るので、まずはこれでアタリをつけまして、それをガイドとしてBMCタガネで綺麗に彫る、というのが失敗しないパターンかなと。
いきなりBMCタガネで彫りだすと、ズケっ!と横にズレたりする確率高しっ!(笑)
スジ彫り入門に超オススメ!スジ彫りカーバイト
2.店頭でも買いやすい
3.切れ味も良好
2.視認性が悪い
スジ彫りカーバイトのメリット
スジ彫りカーバイトのメリットといえば、何と言ってもお安いところ(スジ彫り道具としてはねw)。
ファンテックのwebサイトを見ると、一番高価なのはサイズ幅が0.1mmと0.15mmで1800円(税抜)。
それ以外のサイズ幅は1600円(税抜)。
このお値段設定であれば、中学生や高校生の皆さまでも、どうにかゲット出来そうですよね(^^)
それに、ネットで買うのが難しい未成年でも店頭で買いやすい。イエローサブマリンにもありましたし、秋葉原の模型関係のお店はほぼあったような記憶。ヨドバシカメラでもあったような記憶(ヨドバシドットコムでポチれるので、店頭でもあるはずですね)。
お値段リーズナブルでも、切れ味が落ちるワケではありません!切れ味鋭く、キチンとスジ彫り出来ますから!
スジ彫りカーバイトのデメリット
中高生でもゲットしやすいお値段設定をメリットで挙げましたけども、これは刃先のみの場合。
スジ彫りカーバイトを刃先のみで使うのは到底不可能です(試したけど、まぁムリですよねw)。
そのため、スジ彫りカーバイトには刃先を取り付けるピンバイスが必要になります。オーソドックスなモノだとタミヤの製品。
刃先のサイズを交換するたびにピンバイスから外してまた取り付け、という作業が必要なワケですが、これって思った以上に面倒です。
最初はわたくしも
「別にその程度の作業、なんともないべ」
とは思っていたのですが、やってみるとこれがかなりストレスw
なので、サイズごとにピンバイスを買ったりとか(結局その分費用かかるという側面アリw)。
ちなみに、わたくしはタミヤのピンバイス「精密ピンバイス D-R」は重くて、ゴッドハンドの「ショートパワーピンバイス」にしました。


こちらの方が軽いし、手が小さいわたくしには非常に使いやすい。かと思えば、嫁さんはタミヤの精密ピンバイス D-Rの方が使いやすいとの事。嫁さんの方がわたくしよりも背が5㎝ほど低いのに、手は大きいし足も長いという事実・・・。
このあたりの詳細は過去記事にまとめてますのでそちらを参考にしてくださいませ。
それと、もうひとつデメリットにあげた視認性。これ、何かといいますと、スジ彫りカーバイトはサイズを刃先に記載してくれておりまして、サイズが一目瞭然でわかるのは良いのですが、スジ彫り作業をするときに、結構邪魔なんですよね(^^;)
▲スジ彫りの様子がよくわからんのです。
ただ、これに関しても、嫁さんは特に問題ないと言っておりまして、Twitterでそういう意見も聞かないので、個人の好き好きが影響していると思います。
なので、この視認性については参考程度で、あまり気にしなくてもイイかもですね。
まとめ
しつこいようですが、今回のスジ彫り道具については、完全にわたくしの主観ですw
たくさんのスジ彫り道具を使った事もなければ、経験も浅い。その点を、忘れないでね♪







「忘れないでね♪」とかキモっ!おっさんキモっ!
まぁたしかに、アンタのアドバイスなんてアテにならんな。だってよ、アンタの秋葉原「流離の大俳人(グレイトハイカー)」に付き合って店頭で見てると、他にもよさげなスジ彫りの道具みたいの、たくさんあるしな。






バショウほど秋葉原を流離しているつもりはないのですが、それはともかく、確かにスジ彫り道具は他にもたくさんありますしね。
叔父にタミヤの「スジ彫り超硬ブレード」をプレゼントした事がありましたが、使いやすいと言ってました(これも入手しやすいかと。なんせタミヤですから)。
「ハイキューパーツのラインスクライバーCSは、ピンバイスを買う必要ないし、最初はそれでイイんじゃない。色々買い揃える必要ないしね。」っていう感じですよね。
ピンバイスも、サイズが合う合わないとか、最初はよくわからないですよねw
技術的な側面でも、スジ彫りの底面がV字だとスミ入れしたときの見え方が違ってきたりとかすらしいですが、わたくしレベルではよくわからないw
どちらかといえば、綺麗に塗装した方が良いような気も。
ともかく、最初のスジ彫り道具はあまりお金をかけずに、入手しやすいので良いかと!
















実際にスジ彫りをする場合は、ガイドテープやスプリングコンパスなんぞも必要になってはくるのですが、それについて次回ご紹介します。
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